保育士としての働き方には、正規職員やパートタイマーなどさまざまな選択肢がありますが、近年では新しい選択肢として「派遣保育士」という働き方が注目されています。
派遣保育士のメリットやデメリット、そしてどのように働きやすさを実現できるのか、詳しくご紹介します。
最近、よく耳にするようになった「派遣保育士」という働き方。
正規職員(正社員)やパートタイマーなどで働く保育士と、派遣保育士ではどんな違いがあるのか気になりますよね。
今回はそんな「派遣保育士」について、正規職員やパート保育士との働き方との違いや、派遣保育士ならではのメリット・デメリットなどを詳しくご紹介します!
「派遣の保育士って、実際どうなの?」
「派遣保育士で働くと、どんなメリットがあるの?」
「パートや臨時の保育士とどう違うの??」
こんな疑問に感じている人も多いのではないでしょうか??
派遣保育士については、実際働いている人でないとわからない点も多いので、実際の口コミなどを参考にしながら、派遣保育士として働くメリットやデメリットについてお届けしていきます。
- パート保育士や正規職員との違い
- 派遣保育士で働くメリットは何?
- 派遣保育士を選ぶ理由
- 派遣保育士で働く時にデメリットに感じる事は?
「派遣保育士」とは?
そもそも「派遣」という働き方は、正規職員やパートとは何が違うのでしょうか。
- 派遣保育士とは、保育施設や幼稚園などで一時的に雇用される保育士のことです。
- 派遣会社を通じて仕事を受けるため、正規職員とは異なる雇用形態です。
まず、私たちが知っておきたい事は、派遣保育士の雇用主は人材派遣会社という事です!
正規職員やパート保育士は、保育施設を運営する事業者に直接雇用されます。
しかし、派遣保育士の場合は園と派遣契約を結んでいる人材紹介会社の職員という扱いで、それぞれの園に派遣されることとなります。
園に雇われているのではなく、派遣会社に雇用されて保育園に派遣されて働いているという形です。
次の図を参考にしてください!イメージとしては、こんな感じです。
保育施設(派遣先の保育園など)は、派遣保育士に対して業務上の指示や管理(保育士として働く上で、その園の方針の保育を行うための指示や管理)を行います。
しかし、勤怠の管理や給与の支払い・福利厚生制度などは、人材派遣会社が行うこととなります。
(給与の支払いや福利厚生は派遣会社が行う)
上記の図は、一般的な人材派遣形式である「登録型派遣」について示したもののイメージです。
そのほか、期限の定めなく人材派遣会社に雇用される「無期雇用派遣」や、派遣先での将来的な正規雇用を前提とした「紹介予定派遣」などがあります。
「紹介予定派遣」の場合には、派遣保育士として最長6ヶ月勤務ののち、園と労働者双方が合意すれば、派遣先の保育施設に雇用されることとなります。
正社員やパート保育士(アルバイト)との違い
派遣社員と正社員、パート(アルバイト)では、雇用契約の違いに関連して様々な違いがあります。
派遣社員 | 正社員・パート | |
雇用主 | 人材派遣会社 | 保育園を運営する法人 |
給与の支払い | 人材派遣会社 | 保育園を運営する法人 |
給与形態 | 時給制 | 一般的には ・正社員:月給制 / 年棒制 ・パート:時給制 |
社会保険 | 人材派遣会社の社会保険に加入 | 保育園を運営する法人の社会保険に加入 |
福利厚生 | 人材派遣会社の福利厚生を利用 | 保育園を運営する法人の福利厚生を利用 |
雇用期間 | 有期雇用 ※原則最大3年間 | 正社員:無期雇用 パート:有期 / 無期 |
ここでは、それぞれの項目について詳しく説明していきます!
雇用主(派遣保育士は人材派遣会社の社員扱い)
一般的に保育園などで働く場合は、正規職員・パート保育士を問わず、直接雇用と言って、保育園(施設側)に雇われている形になっています。
しかし、派遣保育士の場合、雇用主は人材派遣会社となります。(人材会社の社員という扱いになる)
その為、派遣保育士が受ける様々な待遇は、同じ職場の同僚の正社員やパートの保育士と異なる場合もあります。
よく耳にするのは、他の職員(パート保育士など)に比べて、時給が高く設定されている場合が多いです。
それは、よく耳にするように保育士不足(保育園の職員が足りなくて困っている)状況なので、高い時給を設定していないと働いてくれる保育士が減ってきているからです。
給料の支払い
給料の支払い方法も違います!
派遣社員の給料は、人材派遣会社から支払われます。派遣保育士の給料は、人材会社から支払われるようになっています。
人材派遣会社は、派遣社員の給料にマージンと言われる運営費や利益を上乗せした金額を保育園に請求してその一部を派遣社員に支払います。
人材不足の保育業界が、なかなか保育士が見つからないため、お金を払ってでも保育士を確保したいという事から、「人材派遣会社」に保育士確保を依頼することが増えてきました。
給料形態
派遣社員の給料は時給制が一般的です。
その点でパート保育士と大きく差がないように感じますが、多くの場合パート社員よりも派遣社員の方が給与が高い傾向にあります。
派遣保育士の場合、時給を高く設定しないと保育士が確保できない事から、施設側も派遣保育士の時給設定は重要視しています。
今の時代、共働きが増え、保育園に預けたい人が多くいます。どの施設も保育士を確保するために必死になっています。
保育士は求められた人材になっているので、時給を重視して働く事も大切になります。
社会保険
派遣社員も社会保険に加入することが可能です。
会社規模に応じて、週20時間以上または30時間以上の勤務で加入対象となります。
正社員やパートと異なるのは、社会保険も人材派遣会社の社会保険に加入することになる点です。
特に健康保険は様々な種類があり、人材派遣会社が加入している健康保険によって保険額が異なります。
福利厚生
福利厚生についても、派遣社員は人材派遣会社の福利厚生が適用されます。
正社員やパートよりも福利厚生の種類は少ないことが多いですが、人材派遣会社によってはテーマパークの割引チケットや飲食店の優待サービスなど手厚い福利厚生を用意している場合もあります。
雇用期間
派遣保育士はほとんどの場合、有期雇用として雇用される事が多いです。
雇用期間は、およそ3ヶ月〜12ヶ月が一般的です。
また、期中に派遣される場合は年度末(翌年3月末)までといった契約になるケースがほとんどです。
また、3ヶ月の短期契約の場合でも更新されるケースが非常に多くあります。
他の職種と比べても、保育士の派遣社員の場合は長期間の契約になることが多いのが特徴です。
一方で派遣法には、同じ職場の同じ部署で有期雇用派遣社員として最大3年までしか働くことができないルール「通称:3年ルール」が存在します。
これにより、原則3年間までしか同じ保育園で勤務することができない点は注意が必要です。
派遣保育士の種類
ここまで、派遣保育士の仕組みや正社員・パートとの比較について解説をしてきましたが、派遣保育士の中にもいくつかの形態があります。
派遣会社や担当者によっておすすめされる内容も異なりますので、それぞれの特徴を押さえて抑えておきましょう。
一般派遣
最もポピュラーな形態が一般派遣です。
一般派遣の特徴は、人材派遣会社に登録スタッフという形で登録をし就業が開始した時点から雇用契約がスタートする点です。
派遣契約が結ばれている期間のみ雇用契約が成立しているので、契約終了後に派遣会社が求人を探している期間は給与が保証されません。
紹介予定派遣
近年増えつつある、派遣先と直接雇用を結ぶことを想定した派遣形態です。
最大6ヶ月間の派遣期間終了後、派遣社員と派遣先の企業が互いに合意した場合は直接雇用契約を結ぶことができます。
紹介予定派遣の場合は、派遣期間が最大6ヶ月間という制約があることで試用期間のようなイメージで利用されることが多くあります。
紹介予定派遣のメリットは双方が合意した場合のみ直接雇用を結ぶという点で、「正社員にはまだ少し不安」や「本当に園の人間関係がいいのか不安」といった慎重な方にとってはおすすめの派遣形態です。
派遣という働き方のもっとも大きな特徴は、雇用主が人材派遣会社となることですが、もちろんそれ以外にもさまざまな違いがあります。
派遣 | 正社員・パート・アルバイト | |
---|---|---|
雇用主 | 人材派遣会社 | 保育園等の運営母体となる事業者 |
給与の支払い | 人材派遣会社 | 保育園等の運営母体となる事業者 |
雇用期間 | 有期雇用 (原則3年が限度) | 正社員:無期雇用 パート・アルバイト:有期雇用 |
社会保険、福利厚生 | 人材派遣会社の規定が適用 | 保育園等の運営母体となる事業者の規定が適用 |
業務上の指揮命令 | 保育園など派遣先の職場 | 保育園などの職場 |
【要注意】雇用期間が決まっている。同じ職場には最長3年!
雇用主の違いとあわせて、派遣保育士の働き方で特徴的なのは、基本的に期間の定めのある「有期雇用」であるという点です。
3ヶ月/6ヶ月/1年間など、契約期間は人材派遣会社と園との取り決めによって異なります。
更新の可能性もありますが、2015年における派遣法改正によって、同じ事業所で3年を超えて派遣保育士として働き続けることは基本的にできなくなりました。
継続して3年以上派遣される見込みとなった場合、人材紹介会社には次のような雇用の安定を図るための措置をとる義務があります。
- 派遣先への直接雇用の依頼(派遣先の園が同意すれば、派遣先の職員となる)
- 新たな派遣先の提供
- 派遣元での派遣労働者以外としての無期雇用
- その他雇用の安定を図るための措置(紹介予定派遣の対象となることなど)
「数年間のうちに職場や働き方が変更となる可能性がある」ということは、派遣保育士という働き方の特徴としてしっかり抑えておきましょう。
直接雇用のパート保育士なども、園の都合などにより契約期間に限りがある場合が多くあります。
派遣保育士以外は、雇用期間がないわけではないので注意してくださいね。
派遣保育士の仕事内容は?
派遣保育士として働くうえでは、他の保育士との業務内容の違いも気になることでしょう。
基本的には園の直雇用の保育士であっても派遣保育士であっても、保育士としての業務内容はほとんど変わりありません。
ただし、有期雇用であることや時短勤務など保育士さんの希望する働き方にあわせて働く場合が多いことなどから、パートタイム・アルバイト雇用の保育士さんに近い業務内容を担当するケースが多いようです。
イメージとしては、担当クラスを持たないフリーの保育士さんや、クラス担任をサポートするような働き方になることが多いみたい。
派遣保育士だからと言って、クラス担任を持てないわけではありません。担任を持ちたいと希望したら、受け入れてもらえる事も良くあるので、自分の意思をしっかり伝えておきましょう。
しかし、反対に担任を持つ責任は重いと感じているのなら、その旨を人材会社の人にきちんと伝えておきましょう。派遣保育士の良い所は、働く前に労働条件などを確認して契約書を交わすので、働き始めてからのミスマッチが防げます。
「派遣保育士」は雇用期間に限りがあるのが特徴です。人間関係を煩わしく感じる人なら、割り切った考えを持って働けるのでおすすめです。
「紹介予定派遣」などの場合には、責任ある業務もできる
基本的に有期雇用となる派遣保育士ですが、「紹介予定派遣」など、ゆくゆくは事業者(園)の直雇用となる可能性がある場合はクラス担任など責任あるポジションを任せてもらえることもあるでしょう。
直接雇用のためのお試し期間(保育士の人柄や仕事ぶりを確認するため)として、派遣保育士を雇う園(施設)もあるようです。
派遣保育士だからと言って、キャリアアップを諦めなくても大丈夫です。
働き方の1つとして、「派遣保育士」を選択肢に入れて、求人探しをしてみるのもいいかもしれません。
派遣の働き方にもいろいろな選択肢があるから、派遣=キャリアアップできないということはないですよ!!
突発的な残業や休日出勤が少ないから自分の時間を充実できる
業務内容は事業者に雇用されたほかの保育士さんとあまり変わらないものの、給与の支払いや勤怠管理を人材派遣会社が行っています。
そのために、派遣保育士の場合は突発的な残業や、労働契約にない持ち帰り業務などは少ない傾向にあります。(雇用契約がしっかり交わされているため)
急な残業や持ち帰りの仕事をネックに感じて、「保育士復帰」に悩んでいる人には、派遣保育士として割り切って働くことも出来るんだという事を知っておいてもらいたいです。
園(施設側)と人材派遣会社にも「派遣契約」があります。
万が一、契約内容にある労働時間が守られないなど困ったときには、人材紹介会社に相談して改善を求めることもできます。
派遣保育士で働くメリット
派遣保育士は、正社員やパートの保育士と比較しても以下のように多くのメリットがあります。
- 残業が少ない
- 時給が高く、待遇面で満足できる
- 働く時間が固定できる
- 業務範囲が明確で前もってわかる
- 派遣会社からのフォローがある
- 期間を定めて働くことができる
【待遇面のメリット】給与は一般的なパートより高め!
続いて、派遣保育士のお給料水準についてチェックしてみましょう。
先ほど、正規職員との年収・月収の比較をしましたが、パートやアルバイトの保育士とは給料面で待遇が良いのは事実です!
正規雇用の求人の給与情報は次のとおりです。
平均月給 | 19.8万円 (22日勤務/8時間勤務の場合の時給:1,125円) |
最高月給 | 38万円 (22日勤務/8時間勤務の場合の時給:2,159円) |
最低月給 | 11万円 (22日勤務/8時間勤務の場合の時給:625円) |
また、非常勤・パートの求人(1,469件)の給与情報は次のとおりです。
平均時給 | 1,036円 |
最高時給 | 1,900円 |
最低時給 | 800円 |
経験やスキルによって派遣として働く際の給与水準は変わってきますが、一般的に派遣保育士の平均時給は高めであると言えるでしょう。
ちなみに、厚生労働省が行った2019年の賃金構造基本統計調査によれば、女性保育士(公立保育園の保育士は除く)の平均月額給与は23.7万円(※)
(※:所定内給与額/千円単位で四捨五入)
22日勤務で、1日8時間労働での時給に換算してみるとおよそ1,347円。
全体的に見ても、派遣保育士さんの時給の水準はよいと言えるでしょう。
普通にパート保育士として働くよりも、時給が高く好待遇の求人が多い「派遣保育士」は魅力的です!
自由度の効く働き方ができる
派遣の保育士として働く上で大切なのは、雇用期間が設けられているということです。
派遣保育士を選ぶなら、この雇用期間があることを有効活用していきましょう。
自分の子どもが小学生になった時に、保育士として働きたいと考えている人も多いでしょう。しかし、夏休みなどの長期休暇(子どもの休み)を考えて、保育士として働く事をためらうこともありますよね。
普段は、子どもが小学校から帰ってくるまでに家に帰って来られるので大丈夫だけど、夏休みなどの長期の休みになるとそうはいきません。
夏休み期間中の子どもの預け先に頭を悩ませることもあるでしょう。
身近に頼れる人がいないなど、夏休み(長期の子どもの休み期間)はどうしようと考えている人には、派遣保育士として働き方は、ぜひおすすめです。
- 例えば、4月から3か月の雇用期間で派遣保育士として働く。(4月~6月)
- その後、7・8月は自分の子どもの夏休み。
- 10月から、再び半年(6ヶ月)の雇用期間では派遣保育士として働く。(10月~3月)
派遣保育士のメリットは、自分のライフスタイルに合わせて、働き方を自由に組み合わせて働く事が出来ることです。
派遣保育士は雇用期間が最短で3か月からなので、自分で計画を立てて働き方を組むことが出来ます。
雇用期間を組み合わせて、自分のライフスタイルに合わせて働き方を作っていく事も可能なんです。
自分のライフスタイルに合わせて、働く期間を選びながら働き事が出来るのはとても魅力的だと感じました。
派遣の保育士でしかできない働き方なので、子どもさんの長期休み期間の預け先で悩んでいる人には、おすすめの働き方になると思います。
残業が少ないから、自分の時間が確保しやすい
派遣保育士の場合、人材派遣会社が働いた時間分の残業代を保育園に請求します。
その為、勤務時間は正確に管理されサービス残業が起こらないように派遣保育士を守る仕組みとなっています。
また派遣保育士は、パートより時給が高いので残業をさせると園側の負担が大きくなります。
そのために保育園側としても、派遣保育士に残業をお願いすることはあまりありません。
こういった理由から、派遣保育士は他の雇用形態と比較して残業が少ないという特徴があります。
働く時間を固定できるから、予定を立てやすい
趣味や家族の時間などプライベートと保育の仕事の両立には、週単位 / 日単位で変わる保育士のシフトは予定が立てづらいく難しいですよね。
派遣保育士のいいところは、契約の段階で勤務時間を指定できるところにあります。
特に9:00〜17:00のような日勤帯で働きたい場合は、正社員の求人で見つけることは難しく、パートだと給料が安いといったジレンマがあります。
その点、派遣保育士はパートよりも高い給料で時間を固定して働くことができるので、自由度が高くプライベートと仕事の両立をしやすい働き方になると言えます。
業務範囲が明確で、不安なく働く事ができる
派遣保育士の場合は契約時点で業務内容を具体的に契約書に明記される為、自分でどんな仕事をすることになるのかという担当する業務範囲が明確であるというメリットがあります。
特にピアノやPCでの書類業務など、苦手な業務がある方は事前に業務範囲を明確にしておくことで安心して保育に集中できるようになります。(ピアノ不要・持ち帰り仕事なしと明記されている場合もすくなくありません)
派遣会社からのフォローがあるので、安心感がある
保育園はどうしても人間関係や保育観の違いなどによって、トラブルが発生しやすい職場です。
派遣保育士の場合、万が一勤務先でトラブルになった場合に間に第三者の人材派遣会社が入って対応することができます。
特に人間関係でのトラブルは言い出しづらいことも多く悩みを抱えてしまいがちですが、人材派遣会社があなたに代わって保育園とコミュニケーションを取ることで、悩みを抱えたまま働くことを防げます。
期間を定めて働くことができるので転勤族でも安心
派遣保育士として働く方の中には、期間を定めて働けることにメリットを感じて選ぶ方も多いです。
例えば、転勤族で引っ越しが多い人でも、自分に合った期間(短期)で働くこともできるので、働く園に申し訳ないと思うことなく期間内で働けます。
雇用期間を自分の生活に合わせる事ができるので、すごく気兼ねなく働く事が出来るのもメリットです。また、派遣保育士はいろんな経験を積みたいと思っている人にも最適です。雇用期間ごとに様々な職場で働く事もできるので、スキルも身に付き、経験値もあがります。
働き方に捉われる事がないので、自由度が高く、人気の雇用形態と言えます。
派遣保育士で働く時に感じるデメリット
派遣保育士には沢山のメリットがありますが、以下のように注意しておくべきデメリットもいくつかあります。
- 契約期間が満了になる可能性があり(長く働きたい園と出会った時に悩む)
- 仲間意識を感じにくい(正規職員、パート保育士との壁を感じやすい)
- 経験が給与に反映されにくい(経験があっても、契約内容の給与しかもらえない)
ここでは、それぞれのデメリットを詳しくご紹介します。
契約期間が満了になる可能性がある
派遣保育士として働く上で、一番のリスクに感じるのが、この契約期間の問題です。
他の雇用形態と比べて保育園側の負担が大きいので、保育園の採用状況によっては契約を更新しないという判断をされる場合があります。
特に年度が変わるタイミングでは契約満了になるケースが多く、契約満了になった場合は新しい職場を探す必要があります。
また派遣法の3年ルールにより、同一の職場へ3年を超えて派遣されることができなくなった為、3年間勤務した場合は自動的に契約期間が満了となる点も注意が必要です。
雇用期間が限られていると不安に感じる場合もありますが、雇用期間が決まっているからこそ、自分の働きやすいように活かしていけるいう考え方も出来ます!
同じ職場の保育士と仲間意識を感じにくい
派遣保育士は担当業務が限定されたり残業が少ないことなどから、正社員やパートの保育士と目に見えない壁を感じることがあります。
派遣保育士の経験者に話を聞くと、特に行事前後で疎外感を感じることが多いようです。
また契約内容によっては雑務が中心となるケースもあり、クラスに入って保育をすることが少ないことも壁を感じるきっかけになります。
しかし、人間関係に悩んでしまう人もたくさんいます。
必要以上に仲良くなることはないし、割り切ってしまえば、案外身軽に働けるようになるので気楽です。変に仲良くなりすぎる事で生まれる衝突などもなく、かえってメリットに感じられる部分も多いのではないでしょうか。
割り切って働く事でプライベートを充実させたり、働く上で過度のストレスを感じにくくなるメリットも生まれます。
経験が給与に反映されにくい
2020年4月に改正された派遣法では、「同じ会社の中で、仕事内容が同一の場合は同じ賃金にしなければならない」という「同一労働同一賃金」が適用されました。
以前は派遣保育士の経験や能力によって時給に差がある場合がありましたが、現在では契約上の仕事内容が変わらない場合は同一賃金とすることが義務付けられています。
これによって豊富な経験を持っているベテラン保育士と経験の少ない保育士が同じ時給になるケースがあり、ベテラン保育士にとっては経験に見合った時給にならない場合があります。
まとめ:派遣保育士を選んで自由に働こう!
今回は「派遣保育士」という働き方をご紹介しました。派遣保育士は、パート保育士と比べて高時給の求人が多く、自由度も高いです。
保育士として働く上で人間関係を気にする人にとって、「派遣保育士」として雇用されることで、園との間に程よい距離感ができて、割り切った考えが出来るようにもなります。
自分の役割はここまでだと線引きをしやすく、定時で帰りやすくなったり、人間関係もこだわらずに済むこともあります。
どんな働き方がいいのか正解はひとつではありませんが、家庭を第一に考えたり、プライベートを優先したい人にとっては、働きやすいと感じる事あるでしょう。
- 残業が少ないので時間通り帰れる
- 働く時間が固定できる
- 業務範囲が明確で前もってわかる
- 派遣会社からのフォローがある
- 期間を定めて働くことができる
派遣保育士は様々なメリットがあります。
そのメリットを活かして、働き方を自分で選択することが出来れば、無理せずに働く事が出来ます。
自分が大切にしたい事、優先したい事を守った働き方が出来るのです。
ぜひ気になる方は、派遣保育士で働くメリットを詳しくみて考えてみてくださいね。
急な残業になることが少ないので、プライベートが確保しやすい
派遣保育士で働くと、契約内容が前もって決められているので、急な残業がほとんどありません。
保育士は、定時の時間通りに帰る事が難しい職場です。
終業時間が来ても、忙しそうだったらなかなか帰れない事も多いですよね。
その点、派遣保育士は残業がほとんどありません。きちんと時間通りに帰る事が出来ます。
そのため、自分の子どもの帰宅時間に合わせて働く事ができたり、お迎えに行く場合も慌てずに済みます。
子どもの習い事の送り迎えややプライベートの時間も確保しやすいので、無理なく安心して働くことができます。
働く前に、業務内容がはっきりわかるので安心して働くことができる
派遣保育士は、派遣会社を通して雇用されるので、働く前に仕事内容などの契約内容がはっきりわかります。
保育士の場合、人出不足なこともあり、実際保育園で働き始めてから仕事内容が変わったり、変更を余儀なくされることも多いです。(こんなはずじゃなかったと後悔することも多いのが実際あります)
実際に働いてみると、求人内容や面接時の話と仕事内容や待遇面で違うという事もよく聞く話です。
しかし、派遣保育士の場合、業務内容が働く前にわかった上で、その内容で派遣会社と契約します。
働いてから、思っていた仕事内容と違うという事はまずありません。
(契約書を交わすので安心です)
実際に働いてみてから、思ったのと違うという事もないので、不安なく働く事ができます。
何かあった時に、派遣元の会社がフォローしてくれるので助かる
仕事をする上で大変なことは、たくさんあります。
派遣保育士の場合、派遣元の会社があるため、派遣の契約内容と違う点(仕事内容・責務など)があり、困った時には派遣会社がフォローしてくれるというのが強みです。
また、どこにでもあるような人間関係のトラブルや行き違いなどで困った時でも、自分では言い出しにくい事も、保育園(施設側)にきちんと伝えてくれるので助かります。
働いてみないとわかりませんが、どんなトラブルや困ったことが起きるかわかりません。
そんな時に、自分で自分を守るという選択肢だけでなく、保育園と割り切った関係の第3者が間に入ってくれるのは、とても心強いものです。
期間を決めて働けるので、自分のライフスタイルに合わせやすい
派遣保育士の魅力の一つに、雇用期間を自分で決めて短期間(3か月など)でも働く事が出来ます。
転勤族で、いつ引っ越しになるかわからないと不安を持っている人もいますよね。そんな不安を抱えながら、なかなか働けない人もいるでしょう。
しかし、派遣保育士だったら、自分で決めた期間で働く事が出来るので安心です。転勤になりそうなら、その時期に合わせて働く期間を選べるので、働き始めやすいのも魅力です。
自分のライフスタイルに合わせて、職場や働く期間を自分で決める事ができるので、無理なく働く事ができます。
また、久しぶりに保育士として働く時に不安を感じている人にもおすすめです。
まずは、短期間で働ける園で保育士に復帰してみて、大丈夫かどうかを確認することもできます
派遣保育士は、雇用形態が限られていないので、いろんな人のライフスタイルに合わせた働き方が出来ます。
それぞれ感じている不安を解消できる働き方ができるので、一度自分に合った働き方を考えて見てもいいのではないでしょうか。