新人保育士のための保護者との円滑なコミュニケーション術

Q&A

春から保育士として働いている新人保育士の皆さん、新しい事を覚えたり慣れない環境の中で毎日よく頑張っていますよね!

その中でも保護者とのコミュニケーションは、難しさを感じる人も多い事でしょう。

保護者とのコミュニケーションは子どもたちの成長を共に支えるために欠かせないスキルです。

しかし、どうすれば保護者と上手にコミュニケーションを取れるのでしょうか?

この記事では、新人保育士のために、保護者との良好な関係を築る方法を詳しく解説していきます。

アクティブリスニングから共感の示し方、定期的なコミュニケーションの重要性まで、具体的なポイントをお伝えします。信頼される保育士として、保護者とのコミュニケーションをスムーズに行い保育士に活かしていきましょう!

保護者との接し方で困っていることは?

保護者と話す時に、緊張しすぎてうまくコミュニケーションが取れない
・伝えなくてないけない事をうまく伝える事が出来ない…。
・正直、話しかけづらい保護者がいるんだけど…。どう接したらいいのか悩んでしまう。
・どんな保護者とも上手にコミュニケーションを取れるようになれる方法はないの??


そんな風に感じている新人保育士も多いと思います。

忙しい毎日の中で、保護者と十分なコミュニケーションを取れずに、どうしたらいいかと悩んでいる人もいるでしょう。

しかし、忙しくても保護者と良好な関係を築くためには定期的にコミュニケーションを取る必要があります。

子どもたちの成長を共に支えるためには、保護者との円滑な関係構築が不可欠になるのです。

そこで今回は、保護者と上手にコミュニケーションを取る方法について、詳しく解説していきます。誰でも、最初から保護者と上手にコミュニケーションを取れるわけではありません。今まで接したことのないタイプの保護者に苦手意識を持つこともあるでしょう。保育士としてきちんとアドバイスいなくてはと緊張してしまう気持ちよくわかります。

私も、保育士になりたての頃はそうでした。しかし、たくさんの保護者と接するにつれて、実際にどのように保護者と接していけば、うまく行くのかという事が分かるようになってきました。

そんな経験を元に、今回は「保護者との接し方がうまく行く方法」をお伝えします。

保護者ともっと上手にコミュニケーションを取って信頼関係を築いていきたいと考えている人は必見です。ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事でわかること
  • 保護者と上手にコミュニケーションを取る方法
  • 保護者とのコミュニケーションを大切にすべき理由
  • コミュニケーションを円滑にするメリット
 

上手に保護者とコミュニケーションを取る方法

保育士として、子どもたちの成長と幸福を大切にする私たちにとって、保護者との良好なコミュニケーションは欠かせません。

保護者とのコミュニケーションを築くためには、いくつかのポイントがあります。

そのポイントをしっかり抑えることで、保護者との関係が良好に作れるようになります。

次の7つのポイントを少し意識するだけで、保護者とのコミュニケーションがうまくいくようになるのでぜひ試してみてください。

コミュニケーションを取る時に
気を付ける7つのポイント
  • アクティブリスニングを行う。(話を真剣に聞いている態度を示す)
  • 共感を示す。(相手の話に理解を示し、気持ちを受け止める)
  • 定期的なコミュニケーションの場を設ける。(意識的に、雑談でもいいので話す機会を作る)
  • 透明性と情報共有を心掛ける。(保育園側の情報をきちんと提供し、不安を持たせない)
  • 問題解決や協力関係の構築を目指す。(共に協力して子どもの成長をサポートする)
  • 適切なフィードバックや助言を提供する。(保護者の悩みに寄り添い、具体的にアドバイスする)
  • 尊重と信頼を持って接する。(保護者の意見を大切にし、受け止める)

それぞれのポイントについて、具体的に詳しく説明していきます。

アクティブリスニング

  1. アクティブリスニングとは、相手の話に積極的に耳を傾け、理解しようとする姿勢です。
    相手に対して、きちんと話を聞いているという態度を取ることが大切になります。
    自分の話をきちんと聞いてくれたり、一生懸命向き合ってくれる人には好印象を持ちますよね。

    保護者にも保育士としての誠意がきちんと伝わるように接しましょう。
  • 目を見て相手の話に集中し、一生懸命に聞く。
  • 相手の発言に対して頷きや相づちを交えて関心を示す。
  • 相手の意見や感情に対して理解を示すために、要点をまとめて確認する。
  • 話す相手にしっかりと話を聞いている姿勢が伝わる態度を取りましょう。

共感を示す:

  1. 共感を示すことは、相手の感情や状況に対して理解を示し、共感することです。

    共感を示してもらえると、人は安心します。もし何か悩んでいいる時に、その気持ちに共感してもらえたら、それだけで気もちが落ち着く事がありますよね。
  • “私も同じように感じました”や”よく分かります”などの言葉で共感の意思を伝える。
  • 相手の気持ちや悩みに対して理解を示し、思いやりの心を持って反応する。
  • 聞くだけでなく、相手の立場に立って感じることを伝えることも大切です。
    (例えば、”お子さんが泣いてしまうのは大変ですね。心配されている気持ち、よく分かります”などと伝える。)

定期的なコミュニケーションの場を設ける:

  1. 定期的なコミュニケーションは、保護者との関係を深めるために重要です。

    わざわざ、面談という形や堅苦しい話をしなくても大丈夫です。できるだけ、定期的に自分のクラスの保護者と関わる機会をもちましょう。雑談程度の話で構いません。

    定期的に顔を合わせているだけで、相手も心を開きやすくなり、安心感を得る事も出来るようになります。
  • 出来る時には、面談や数か月に一度の親子懇談会を予定し、お互いの意見や情報を共有する時間を確保する。
    (面談など、堅苦しいものでなくても、月に一度は各保護者とゆっくり話せる機会を設けたり、自発的に保護者に話しかけて、会話する時間を持つ)
  • 定期的に保護者に向けたニュースレターやメールを送り、保育園の活動やイベントについて情報を提供する。
  • 必要に応じて、保護者との面談や連絡を取るための予約制の時間枠を設ける。
ほのびこ
ほのびこ

なかなか会えない保護者には、特に意識して顔を合わせる機会を作りましょう!

透明性と情報共有を心掛ける:

  1. 透明性と情報共有は、保護者との信頼関係を築くために重要です。

    保護者に対して、園に関する情報やお知らせなど定期的に知らせましょう。保護者が不安になる事のないように、園での様子や変更事項などは連絡漏れがないように、早めにお知らせするようにして下さい。

    重要事項については、何度も繰り返し発信することで、保護者への周知がうまくいきます。
  • 保育プログラムや行事予定表などを保護者に配布し、保護者が保育園の活動や日常の様子を把握できるようにする。
  • 保護者に対して重要なお知らせや変更事項がある場合は、できるだけ早く連絡することで透明性を保ちます。
  • 保護者との間で共有される情報は機密性が高い場合がありますので、情報の取り扱いには慎重さが求められます。保護者のプライバシーを尊重し、適切な管理を心がけましょう。
  • お子さんの日々の活動や成長について写真やレポートで保護者に共有する。

問題解決や協力関係の構築を目指す:

  1. 問題解決や協力関係の構築は、保護者との円滑なコミュニケーションを築くために重要です。

    何かトラブルや問題になる事象が起こった時には、きちんと受け止め、早急に対処します。
    その場合は、個人的に対応するのではなく、きちんと園全体の問題として受け止め、解決策などは上司などの助言を受けるようにしましょう。

    また、個人に関すること(子どもの発達状況など)は、保護者への理解を得て、園全体で共有するのかどうかを判断するようにして下さい。
  • 保護者からの懸念や問題に真摯に向き合い、双方の意見を尊重します。対話を通じて解決策を見つけましょう。
  • 保護者の意見や提案を重視し、共に協力してお子さんの成長をサポートする姿勢を持ちます。
  • チームとしての協力関係を構築するため、お互いの役割や責任を理解し合い、情報やリソースを共有しましょう。

適切なフィードバックや助言を提供する:

  1. 適切なフィードバックと助言は、保護者とのコミュニケーションを向上させるために重要です。

    保護者は、保育士としての私たちにアドバイスを求めて相談することが多いです。きちんとプロとしての自覚を持ち、最善のサポートが出来るようにしましょう。
  • お子さんの成長や進捗について積極的に報告し、具体的なアドバイスを提供します。お子さんの成長の喜びを一緒に共有しましょう。
  • 保護者からの質問や悩みに対して、保育士としての専門知識や経験をもとに適切な助言を提供します。アドバイスには慎重さと情報の正確性を重視してください。曖昧な態度や意見などは、相手にも伝わります。その場でわからない事には、誠実に自分のわかる範囲で答え、後日先輩保育士や上司にアドバイスをもらい適切な返答をするようにしましょう。
  • 相手の立場に立った具体的なアドバイスを提供することで信頼関係を構築しましょう

尊重と信頼を持って接する:

7.保護者とのコミュニケーションにおいて尊重と信頼は非常に重要です。

保護者との関係も、ひとつの人間関係です。相手の立場を理解し、尊重するようにしましょう。
保育士としてアドバイスする前に、相手が自分に相談してくれた気持ちや背景をしっかり理解してください。

まずは、相手の話を聞き気持ちを受け止める姿勢を持つことが大切です。

  • 保護者の意見や感情を尊重し、受け入れる姿勢を示す。
  • 信頼関係を築くために、約束や秘密を守ることを心がける。
  • 保護者とのコミュニケーションにおいて、常に相手を尊重し、敬意を持って接することが大切です。言葉遣いや態度に気をつけましょう。
  • 保護者の意見や感情を重視し、その意見を尊重する姿勢を持ちます。相手の意見や意図を理解しようと努め、共感を示すことで信頼関係を深めましょう。
  • 保護者の文化やバックグラウンドをとの尊重し、多様性を受け入れる心を持ちます。異なる価値観や背景を尊重することで、相互理解が深まります。
  • 保護者との関係を築くために、約束や合意事項を守ることが重要です。信頼関係を構築するためには、言葉だけでなく行動でも信頼を示しましょう。
ほのびこ
ほのびこ

この7つのポイントを抑とえて保護者と話すことで、コミュニケーションが円滑になり、良好な関係を築いていけるようになります。

保護者とのコミュニケーションを大切にすべき理由

保育士として、子どもと誠実に向き合う事と同じように、保護者との関りを大切にすることは重要です。

保護者とのコミュニケーションを大切にすると、私たち保育士にとって日々の保育にメリットになることもたくさんあります。

それは、保護者とのコミュニケーションを円滑にすることで信頼関係が生まれたり、子どものニーズを捉えやすくなり、関わりやすくなるという明確なメリットがあるからです。

保護者とのコミュニケーションを大切にすることで生まれるメリットを7つあげます。

  1. 子供のニーズをよく理解できる。
  2. 保護者との信頼関係が築ける。
  3. 情報を共有しやすくなり、保護者との信頼関係が深まる。
  4. 問題解決や協力がしやすくなり、子供の成長をサポートできる。
  5. 役立つフィードバックやアドバイスを提供できる。
  6. 保護者の満足度を高めることができる。
  7. チームワークが促進され、保育園の品質向上につながる。

これらのメリットにより、子供たちの成長や幸福をサポートする環境が整い、保護者との協力関係が強化されるのです。

保護者とのコミュニケーションを大切にすると生まれるメリット

保護者とのコミュニケーションを大切にして、今よりもっと円滑に保護者とコミュニケーションを取れるようになると、日々の保育にもたくさんのメリットが生まれます。

ほのびこ
ほのびこ

メリットについて、具体的に解説します。

  1. 子供のニーズをよく理解できるようになる
    保護者とのコミュニケーションを通じて、子供の個別のニーズや興味を把握することができます。保護者からの情報や意見を受け入れることで、子供の性格、好み、特別なケアやサポートが必要な点などを把握できます。それにより、子供一人ひとりに合わせた適切なケアや教育プランを立てることができます。
  2. 保護者との信頼関係が築ける:
    保護者とのコミュニケーションを大切にすることで、保護者との信頼関係を築くことができます。保護者は自分の子供を預ける保育園に対して信頼を置いています。保育士が保護者の意見や関心事を尊重し、真摯に向き合う姿勢を示すことで、保護者は保育士に対して信頼感を持ちます。信頼関係が築かれると、保護者は保育士の意見や提案にも積極的に耳を傾けるようになります。
  3. 情報を共有しやすくなり、保護者との信頼関係が深まる:
    保護者とのコミュニケーションを通じて、保育園での子供の様子や進歩について情報を共有することができます。保護者は自分の子供が日々どのように過ごしているのか知りたいと思っています。定期的な面談や進捗報告、写真や記録の共有などを通じて、保護者に子供の成長や学びの様子を伝えることができます。情報を共有することで保護者は安心感を得られ、保育士との信頼関係が深まります。
  4. 問題解決や協力がしやすくなり、子供の成長をサポートできる:
    保護者とのコミュニケーションを通じて、子供に関する問題や懸念事項について話し合う機会が得られます。保護者は子供の成長や学びに対して深い関心を持っています。保育士が保護者の意見や懸念を真摯に受け止め、協力して問題解決に取り組むことで、子供の成長をサポートすることができます。保護者との連携を図ることで、子供が保育園と家庭の両方で一貫したサポートを受けることができ、継続的な成長と発達が促されます。
  5. 役立つフィードバックやアドバイスを提供できる:
    保護者とのコミュニケーションを通じて、保育士は子供の発達や学びに関するフィードバックやアドバイスを提供することができます。保護者は子供に対して最善のサポートを望んでいますが、時には具体的な指導やアドバイスが必要な場合もあります。保育士は自身の専門知識や経験を活かし、保護者に適切なフィードバックや助言を提供することで、子供の成長と発達をサポートします。
  6. 保護者の満足度を高めることができる:
    保護者とのコミュニケーションを大切にすることで、保護者の満足度を高めることができます。保護者は自分の子供が安心して過ごし、適切なケアと教育を受けていることを望んでいます。保育士が保護者の関心や要望に敏感に対応し、積極的にコミュニケーションを取ることで、保護者の満足度が向上し、保育園への信頼感が高まります。
  7. チームワークが促進され、保育園の品質向上につながる:
    保護者とのコミュニケーションを重視することで、保育園内のチームワークが促進されます。保護者は保育士と共に子供の成長に向けて協力しているメンバーです。保育士が保護者と密接に連携し、意見や情報を共有することで、保育園全体の品質向上につながります。保護者の視点やフィードバックを取り入れることで、保育プログラムや施設の改善点を特定し、より良い環境を提供することができます。

以上が保護者とのコミュニケーションを大切にすることで生まれるメリットです。

保育士と保護者が連携し、信頼関係を築きながら子供の成長をサポートすることは、子供の幸福感と発達にとって重要な要素です。

保護者とのコミュニケーションを通じて、子供に最適な環境やサポートを提供し、共に子供の未来を育むことができるのです。

まとめ:保護者と信頼関係が築けると毎日の保育がスムーズにいくようになる

今回は、保護者と上手にコミュニケーションを取る方法をお伝えしました。

保護者との日々のコミュニケーションは、とても大切です。

保育士になって経験が浅いと、
・自分なんかがアドバイスしていいものなのか…。
・言い方が間違ってなかったかな?
・きちんと伝わったかな?
と不安に思う事もあるでしょう。

保育士の経験があまりなくても、保護者の立場からするとあなたは立派は保育士なのです。
プロの保育士としての自覚を持って、保護者と接するようにしましょう。
まずは、自分の中に保育士としての自覚をしっかり持つことが重要です。

その上で、保護者とのコミュニケーションを上手に取るために、次の7つのポイントを抑えて、保護者と接するように心がけましょう!

①アクティブリスニングを行う。
②共感を示す。
③定期的なコミュニケーションの場を設ける。
④透明性と情報共有を心掛ける。
⑤問題解決や協力関係の構築を目指す。
⑥適切なフィードバックや助言を提供する。
⑦尊重と信頼を持って接する。

この7つのポイントを意識するだけで、保護者とのコミュニケーションが今までとは全く違うものになります。

いきなり全部のポイントを抑えようと思わなくて大丈夫です。自分が出来そうなものから実践してみましょう。

最後に、保護者とのコミュニケーションを大切にすると生まれるメリットについても、もう一度確認していきます。

  1. 子供のニーズをよく理解できる。
  2. 保護者との信頼関係が築ける。
  3. 情報を共有しやすくなり、保護者との信頼関係が深まる。
  4. 問題解決や協力がしやすくなり、子供の成長をサポートできる。
  5. 役立つフィードバックやアドバイスを提供できる。
  6. 保護者の満足度を高めることができる。
  7. チームワークが促進され、保育園の品質向上につながる。

これらのメリットは、あなたの保育にきっと役立つ事でしょう。
保育士という仕事は責任もあり、大変な部分も多いです。

しかし、決して自分ひとりで無理して頑張る必要なありません。

助けが必要な時は、周りのサポートを上手に受けるようにして下さい。
そのためには、毎日のちょっとしたコミュニケーションが大切になります。

今より、少し意識してコミュニケーションを取るだけで、子どもと関わるヒントを得られ保育がスムーズにいくようにもなります。子どもの気になる行動や様子も保護者と共有する事で、解決に導けるようにもなります。子どもたち一人ひとりと、今より向き合う事が出来たり、意識的に関わるようにもなれます。

今の自分の保育に悩んでいたり、保護者との関わり方で悩んでいる人は、ぜひこの方法を実践してみてください。

まずは、行動することが大切です。あなたが、今よりもっと自分らしく保育を楽しめるようになることを願っています。